Days of SDGs

# 環境配慮
# つくる責任
# パートナーシップ
中田工芸の取り組みについて
2020/04/15

中田工芸は日本で唯一の木製ハンガーメーカーとして、毎日天然資源と関わっています。その中で企業の社会的責任を果たすとともに、木製品の製造・販売を通してよりよい未来を作るため、4つの事柄に集中的に取り組んでいます。
・品質向上
・ダイバーシティ
・環境配慮
・地域社会貢献

それぞれに様々な取り組みがありますが、今回のメールマガジンでは、
『環境配慮』の一環として実施している、サーマルリサイクルについてご紹介いたします。

■サーマルリサイクル
近年、この大切な地球環境を保全するとともに未来へ繋げるため、持続可能な開発目標が掲げられるようになりました。
私達は持続可能な社会の実現を目指し、自社工場で使用している天然資源の徹底的な有効活用のために
サーマルリサイクルを行っています。

サーマル(Thermal)=熱
リサイクル(Recycle)=回収

の通り、廃棄される木材やハンガーを焼却する際に生じる熱エネルギーを自社工場で回収・利用しています。
また、信頼できるリサイクル企業との取り組みにおいて、木屑焚きボイラーの燃料となる木質チップとして再利用する活動を行っています。

■自社工場でのサーマルリサイクル
ハンガーを生産する過程において、どうしても端材や木屑が発生します。こうした端材を捨てることなく、中田工芸では自社工場の木屑焚きボイラーの燃料として活用しています。

ボイラーの熱は、主に2種類の用途で使われます。1つめは曲木加工。 木材を蒸して柔らかくするため、ボイラーから発生する蒸気を利用しています。柔らかくなった木材をプレスすることで木を曲げることが可能になります。

2つめは塗料の乾燥。
塗装後の製品が収められる乾燥室の温度調整のために、ボイラーから発生する熱を利用しています。 特に本社工場がある兵庫県北部は、冬になると連日の気温が氷点下になることもあり、スムーズな商品生産のためにも、乾燥室内の温度調整は欠かせません。

また、ボイラーで燃やされた後に生じる灰にも使いみちがあり、こちらは地元の名産である栃餅の材料である栃の実のアク抜きに利用されています。熱エネルギー化することで、自社で発生する端材のほぼすべてを廃棄せずにリサイクルすることが可能となっています。貴重な木材を最後まで無駄なく使っていることも中田工芸の特徴であり、こだわりです。

■外部リサイクル企業との協力におけるサーマルリサイクル

日々細心の注意を払ってハンガーを作っていますが、天然素材ならではの特徴により、やむを得ず不良品と判断せざるを得ない場合もあります。不良品と判断されて正規品として流通させることができないハンガーは、アウトレット商品として販売されたり、施設へ寄贈されたりします。しかし、どうしても廃棄を免れないハンガーも出てきます。それらについては、再資源化を行っています。つまり『サーマルリサイクル』です。
塗装工程後の検品で不可とされたハンガーは、協力企業で燃料資源へ生まれ変わります。
ハンガーを破砕して木質チップにすることで木屑焚きボイラーの燃料となり、熱エネルギーとして再利用することが可能になるとされています。生産された木質チップは、主に製紙会社などで活用されています。

木製ハンガーメーカーとして木材という天然資源の有効活用と、ゴミの削減のために行っているのが今回ご紹介した「サーマルリサイクル」です。

中田工芸のハンガーは、植樹や伐採が適切な森林計画に基づいて行なわれた森林で育った木材を用いて作成されています。
限りある資源を有効活用すると共に、貴重な資源である木を育て、これから先の未来の世代へよりよい地球環境を引き継いでいく。
それが木の温もりや美しさを知っている私達の目標です。

サーマルリサイクル以外にも、私達が取り組んでいることは多々あります。
持続可能な社会の実現に向けて、今後も私達に何ができるかを考え、実行していく所存です。